従業員が増えてくると、不動産会社の現場では「人が増えたのに社長や店長の負担が減らない」「情報共有が追いつかない」「教育が回らない」といった声が一気に増えていきます。​​
本記事では、従業員数が5名、10名、20名と増えていく不動産会社に共通する“よくある悩み”と、その解決策の方向性を整理してご紹介します。


従業員が増えてきた不動産会社の“よくある悩み”とは?

「誰が何をやっているか分からない」

少人数のときは、社長や店長がすべての案件・お客様を頭の中で把握できていましたが、従業員が増えるとそれが難しくなります。
担当者が増えるほど、「あの案件は誰が持っているのか」「クレームの対応状況はどうなっているのか」が見えにくくなり、ムダな確認や行き違いが増えていきます。

役割分担があいまいで仕事が属人化する

営業・管理・事務の線引きがあいまいなまま人だけが増えると、仕事が「できる人」に集中し、残業やストレスの偏りが大きくなります。
特に不動産会社では「昔からのやり方」を引きずりやすく、結果としてベテラン頼み・社長頼みの体制から抜け出せないままになることが少なくありません。

採用しても教育が追いつかない・すぐ辞める

新しく人を採用しても、「教える時間がない」「業務の手順が整理されていない」ことで、十分に力を発揮する前に退職してしまうケースが増えてきます。
「見て覚えろ」「そのうち慣れる」というスタイルでは、若手や未経験者が安心して成長しづらく、定着率にも影響します。

情報共有・コミュニケーション不足からのミス・クレーム

案件情報や入居者対応の履歴、オーナー様との約束事項などが個人メモや口頭に頼っていると、引き継ぎ漏れや二重対応が発生します。
結果として、クレーム対応が後手になり、現場のストレスがさらに増えるという悪循環に陥りがちです。


悩みの本質は「人」ではなく「仕組み」にある

従業員が増えたとき、多くの経営者は「もっと優秀な人材がいれば」「意識の高い人が集まれば」と考えがちです。
しかし、多くの場合の本質は、「誰が入っても一定の成果を出せるような仕組みやルールが用意されていない」という構造的な問題にあります。

まずは全体像を“見える化”する

  • 自社の主な業務(賃貸仲介、売買仲介、賃貸管理、サブリースなど)を書き出す
  • 各業務を「反響対応 → 案内 → 申込・審査 → 契約 → 引渡し・入居 → アフターフォロー」といった流れに分解する
  • それぞれのステップを「誰が」「どのツールで」「どの書類を使って」行うのかを整理する

これだけでも、「今はここがあいまいだからトラブルになりやすい」というポイントが見えやすくなります。


役割・責任の線引きで“属人化”を減らす

シンプルな組織図をつくる

完璧な組織図を作る必要はありませんが、「営業」「管理」「事務・バックオフィス」といった大きな役割ごとに、担当者と責任者を明確にすることが大切です。
「誰が最終的に責任を持つのか」をはっきりさせることで、判断が止まる・仕事が滞る場面を減らすことができます。

“なんでも屋”から“専門性のある担当”へ

  • 営業担当は「集客・契約まで」に集中し、入居後の問い合わせは管理担当へ
  • 管理担当は「入居者・オーナー対応」と「建物・工事対応」を分けて整理
  • 事務担当は「書類作成」「データ入力」「請求・入金管理」など定型業務を担当

このように線引きすることで、教育や引き継ぎも行いやすくなります。


マニュアル・チェックリストで仕事の質をそろえる

「全部のマニュアル」ではなく「事故が起きやすい所」から

いきなり全業務のマニュアルを作ろうとすると、時間も労力もかかり過ぎて挫折しがちです。
そこで、不動産会社では特にミスが致命的になりやすい、次の部分からシンプルなチェックリストを整えていくのがおすすめです。

  • 重要事項説明書・契約書の作成と確認
  • 入居前後の設備チェック・鍵の管理
  • 賃料滞納・クレーム対応のフロー

「紙+データ」で誰でも使える形に

チェックリストは、現場で使いやすい紙の形式と、社内で共有しやすいデータ(クラウド・社内サーバーなど)の両方を用意すると運用しやすくなります。
「この案件は、このチェックリストが最後まで埋まっているか」で進捗を確認できるようにしておくと、管理職の負担も軽くなります。


採用・育成・定着の流れを“仕組み化”する

入社後3か月の「育成プラン」を決める

新人が入社したら、「1週間目に覚えること」「1か月目に任せる仕事」「3か月目の到達イメージ」といった大まかな育成プランをあらかじめ決めておきます。
これがあるだけで、現場の先輩も教えやすくなり、新人も「自分がどこまでできるようになれば良いか」が分かり安心感が生まれます。

定期面談で“本音”を早めに拾う

従業員が増えてくると、社長や店長が全員と日々じっくり話すことは難しくなります。
月1回〜2か月に1回でも、短時間の1on1面談や振り返りの時間を設けることで、不満や悩みを早めに把握し、離職リスクを下げることができます。


デジタルツール・外部専門家を上手に活用する

情報共有・案件管理にツールを活かす

エクセルや紙ベースだけで案件を管理していると、従業員が増えたときに限界が来やすくなります。
不動産会社向けの管理システムや、一般的なタスク管理・チャットツールを導入することで、「誰が・どの案件を・どこまで対応しているか」を共有しやすくなります。

許認可・法令周りは専門家に任せる

従業員や拠点が増えると、宅建業免許の変更・更新、事務所追加、専任宅建士の変更届など、法令に関わる事務も一気に増えていきます。
こうした手続きは、宅建業に詳しい専門家に任せることで、社長や事務担当者は本来の業務や組織づくりに集中できるようになります。


従業員が増えたタイミングは「事務所移転」を考える好機

従業員が増えてくると、「今の事務所が手狭になってきた」「来客スペースや打合せ室が足りない」「駅から遠くて採用に不利」といった悩みも出てきます。
特に不動産会社の場合、「自社の事務所そのもの」が求人・集客・信頼感に直結するため、成長フェーズに合わせた事務所環境の見直しは重要な経営テーマになります。

事務所移転を検討する際のチェックポイント

  • 従業員数と将来の採用計画に対して、席数・動線・収納スペースは足りているか
  • お客様を迎える受付・打合せスペースは十分か(オンライン・対面の両方を想定)
  • 駅距離や立地が、採用と営業活動にプラスになっているか
  • 宅建業の事務所要件(専用性、独立性、標識の設置など)を満たせる物件か

これらを整理したうえで、「今の事務所のまま工夫して使うのか」「近くに移転するのか」「複数拠点化を視野に入れるのか」を検討していきます。


事務所移転は「物件選び」+「許認可・届出」の両方をセットで考える

事務所を移転する際には、「使いやすい物件かどうか」だけでなく、「宅建業免許・各種許認可の変更手続きがスムーズに行えるか」も同時に考える必要があります。
物件の契約だけ先に進めてしまい、あとから「事務所要件を満たしていなかった」「標識や書庫のスペースが足りなかった」と判明すると、余計なコストと時間がかかってしまいます。

YAS行政書士事務所なら移転前から相談可能

YAS行政書士事務所では、宅建業免許の新規取得だけでなく、「事務所移転」「本店・支店の所在地変更」「事務所追加」などの手続きにも多数の実績があります。
「この物件で宅建業の事務所要件を満たせるか」「移転スケジュールと届出のタイミングをどう組めば良いか」といった点を、物件選びの段階から一緒に検討することができます。


YAS株式会社に頼めば“物件探し”から一気通貫でサポート

事務所移転では、「自社に合った物件探し」と「契約・条件交渉」「移転後のレイアウト・運用イメージ」までをセットで考えることが重要です。
YAS株式会社は宅地建物取引業者として、不動産に関する事業を展開しており、不動産会社ならではの視点で事務所候補物件の提案やアドバイスが可能です。

物件探し+許認可をワンストップで相談できる

  • 事務所移転や増床を検討している不動産会社からヒアリング
  • 立地・広さ・予算・将来の採用計画などを踏まえて、YAS株式会社が物件をご提案
  • その物件で宅建業の事務所要件を満たせるかどうかを、YAS行政書士事務所がチェック
  • 移転に伴う宅建業免許の変更手続き・保証協会対応などもまとめてサポート

このように、「どの物件にするか」の段階から、「移転後にどのような組織体制・働き方を実現したいか」までを一気通貫で考えられるのが、YAS行政書士事務所とYAS株式会社を併せて活用する大きなメリットです。


まとめ・お問い合わせのご案内

従業員が増えてきた不動産会社の悩みは、一見バラバラに見えて、実は「組織図」「役割分担」「マニュアル」「育成プラン」といった“仕組みづくり”と、「それを実現できる事務所環境づくり」に集約されます。
今の事務所を活かしながら工夫する方法もあれば、事務所移転や拠点追加によって一気に働きやすさと生産性を高める選択肢もあります。

YAS行政書士事務所とYAS株式会社では、「物件探し」から「宅建業の事務所要件チェック」「移転に伴う各種手続き」までをワンストップでサポートしています。
従業員が増えてきた段階での組織づくり・事務所の見直しについて、まずはお気軽にご相談ください。