宅地建物取引業保証協会への加入は、日本の宅地建物取引業者にとって選択肢の一つですが、その利便性と経済的メリットから、多くの業者がこの制度を利用しています。この記事では、宅地建物取引業保証協会の役割、加入するメリット、そして加入業者の現状について簡潔に解説します。

宅地建物取引業保証協会とは?

宅地建物取引業保証協会は、国土交通大臣の指定を受けて設立された団体で、宅建業法に基づくものです。本来、宅地建物取引業を営むには、取引の安全を保証するため、法務局に「営業保証金」として大額の金を預け入れる必要がありました。この制度は、取引におけるリスクをカバーし、消費者保護を目的としていますが、同時に事業者にとっては大きな経済的負担ともなります。

協会加入のメリット

宅地建物取引業保証協会に加入することで、事業者は営業保証金の供託を免除され、代わりにずっと少額の「弁済業務保証金分担金」を支払います。この分担金は、宅建業者が経済的負担を軽減しつつ、業務を行うことを可能にします。加えて、協会は会員が原因で生じた損害を補償する弁済業務も行い、宅建取引の信頼性と安全性を高める役割を担います。

加入業者の現状

多くの宅建業者が協会に加入する主な理由は、営業保証金の供託免除と経済的負担の軽減です。事実、本来供託する必要のある営業保証金(約1000万円)に比べて、加入に必要な費用(約60万円の分担金を含めても、東京都の場合80~100万円程度)は大幅に少なくなります。さらに、加入者はレインズの利用、最新の法令に基づいた契約書のダウンロード、教育研修制度など、多岐にわたるサービスや支援を受けることができます。

宅地建物取引業保証協会への加入まとめ

宅地建物取引業保証協会への加入は、宅建業を営む事業者にとって大きな経済的負担を軽減し、事業運営を支援する有益な選択肢です。供託金の免除、消費者保護の強化、業務支援の提供という三つの大きなメリットを通じて、多くの業者がこの制度に加入しており、その数は今後も増加すると予想されます。

実際の宅地建物取引業保証協会は2種類
(公社)全国宅地建物取引業保証協会
(公社)全日本不動産協会

会員数は、公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会が約10万社(平成23年3月末日現在)、公益社団法人不動産保証協会が約3万社(平成28年6月現在)です。 加入することができるのはこれらのうち1つのみで、両方に加入することはできません(宅建業法64条の4第1項)。

宅建免許申請代行センターでは、協会の加入手続き代行も致します。お気軽にご相談ください。