宅地建物取引業(宅建業)免許の取得には、手続きに必要な日数が都道府県知事の免許か国土交通大臣の免許か、そして供託金を利用するのか保証協会に加入するのかによって異なります。以下では、これらの違いに基づいて必要な日数について詳しく説明します。
宅建業免許の審査期間
まず、宅建業免許が都道府県知事の免許か国土交通大臣の免許かによって、手続きに要する日数は大きく異なります。
- 都道府県知事の宅建業免許の審査期間: 30日から40日
- 国土交通大臣の宅建業免許の審査期間: 約100日
上記は行政庁が発表している標準処理期間です。実際にはこれより短い日数で審査結果が出ることもありますが、申請が集中する時期には日数が延びることもあります。特に新規に宅建業免許を取得する場合、知事免許の取得が多いため、一般的には約1か月程度を見込んでおくと良いでしょう。ただし、申請内容に不備があると審査期間が延びるため、書類はしっかりと準備する必要があります。
国土交通大臣の免許を取得する場合、知事免許の3倍から4倍の時間がかかることを覚悟する必要があります。企業が新たに不動産業を始める際には、まず知事免許を取得し、その後大臣免許に切り替える方法が一般的です。
供託と保証協会の加入に必要な期間
行政庁の審査が終わり、宅建業免許の通知が届いたら、不動産業の開業に向けて供託または保証協会への加入手続きを行います。
- 供託所に営業保証金を供託する場合: 最短1日
- 免許通知が届いたその日に供託を完了し、翌日から営業を開始できます。
- 保証協会の加入に要する日数:
- 全国宅地建物取引業保証協会(ハト): 約2週間
- 全日本不動産保証協会(ウサギ): 約4週間
ただし、後者の協会でも、協会側の締日によっては2週間程度で審査が完了することもあります。行政庁からの免許通知のタイミングによって、必要な日数は変動します。
不動産業開業までに要する日数の目安
以下は、宅建業免許の申請書類に不備がない場合の一般的な日数です。
- 知事免許で供託: 約30日
- 知事免許で全国宅地建物取引業保証協会(ハト)加入: 約6週間
- 知事免許で全日本不動産保証協会(ウサギ)加入: 約8週間
- 大臣免許で供託: 約100日から120日
- 大臣免許で保証協会(ハトまたはウサギ)加入: 約120日から150日
大臣免許の場合、本店所在地の保証協会加入に加えて、支店を設置する都道府県の保証協会への加入手続きも必要です。これにより、手続きにかかる日数がさらに延びることがあります。企業内で手続き担当者を決め、スムーズに進める体制を整えることが重要です。
結論
宅建業免許の手続きに必要な日数は、知事免許か大臣免許か、供託金を利用するか保証協会に加入するかで大きく異なります。特に大臣免許は時間がかかるため、まず知事免許を取得してからの切り替えが効率的です。また、供託か保証協会加入かによっても開業までの日数が変わるため、自分の状況に合った方法を選ぶことが重要です。しっかりと準備を行い、必要な日数を把握してスムーズな手続きを進めてください。